「爆弾」(2時間17分)
2025年10月31日公開:実写邦画
ジャンル:クライムサスペンス
https://wwws.warnerbros.co.jp/bakudan-movie/
「このミステリーがすごい! 2023年版」で1位を獲得した小説を映画化。
ある日、酒に酔って暴行事件を起こした中年男性(佐藤二朗)が逮捕される。
浮浪者のような身なりの彼は「スズキタゴサク」と名乗り、“私には霊感がある”と言いだす。
“都内に複数の爆弾が仕掛けられている”などと語る男に、
当初警察は相手にしないのだが、実際にその発言通り爆発は連鎖していく。
企画性 :★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
キャスト :★★★★☆
話題性 :★★★☆☆
好み :★★★★☆
見るべき度:★★★☆☆
当初相手をしない警察=観ている私自身も、
汚い身なりの中年から発せられる言葉を軽んじ、ナメてかかっていた所に実際に起こる爆発。
この男は一体何者なのか・・・物語の導入から引き込まれた。
そこから中盤までは怒涛の展開、
2時間超えの作品とはいえ、全く長くは感じなかった。
また、渡部篤郎や染谷将太が最高の演技で脇を固める。
オチをはぐらかすタイプの映画ではないので、
爆発音を味わう意味でも映画館で観て損はないのではないだろうか。
〇鑑賞前アドバイス
PG12/人体欠損シーンあり(そこまで過激ではない)
〇こんな人にオススメ
犯人との対話(駆け引き)系サスペンス好き/ワンシチュエーション映画好き
~ここからはお時間ある方向け~
1. 無職の映画事情
映画鑑賞前は、必ず胃に何か入れてから劇場へ向かう。
というのも、空腹には耐えられるのだが、腹の音が耐えられないのである。
周囲に聞こえてしまう恥ずかしさは勿論、それが鑑賞の邪魔をしてしまうのではないかと焦り、
結果自身も集中できなくなるのだ。
なもので、この日食べたものはセブンイレブンの「ブリトー なると金時使用おさつチーズ」
10月29日から発売した新商品で、お芋とチーズの甘じょっぱが最高。

普段コンビニ飯をあまり食べない私だが、こればかりはリピートしてしまうかもしれない・・・。
2. 「爆弾」編 (完全版:ゆるネタバレあり)
この作品は、ザックリ言うと3つのグループで展開するのだが、
①取調室 ②刑事 ③交番巡査
これら各シーンがうまく整理されていて、非常に見やすい作品だった。
さすが永井監督。
また、渡部篤郎がとても良い。
登場時は、いけ好かない形だけのエリート系かなと思いきや、
ちゃんと能力のある上司で、渡部篤郎の演技によりその説得力は増していく。
が、そんな彼を話術で食ってしまうのが“スズキタゴサク”という男。
この男はとんでもない怪物なのだ、という更なる説得力がここで増す。
わかりやすくも丁寧な脚本だなと感じた。
そもそも、なぜスズキタゴサクがあれだけのポテンシャルを持っているのか、はさておき。
一方、スズキタゴサクを演じた佐藤二朗に関しては、
結局いつもの演技なので、好みでない人には厳しい映画かもしれない。
作品のラスト10分に関しては、個人的には正直物足りなかった。
物語としてオチをつけなければいけないのは仕方ないのだが、
ここまでの怒涛の展開を経てのオチは、
「うーん、お前かぁ」といった印象で熱が冷めてしまった。
ある過去の事件などが積み重なった上で、この人物が関わるのは理解できるのだが、
もっと直接的な動機で“爆弾を仕掛ける”という流れが見たかった。
まぁ好みの問題で、決してストーリーが破綻しているということではないので悪しからず。


